今年も結婚記念日というものがやってきた。
今まではというと、特に出掛けるという事はなく家で家族でいつもより少し美味しく好きな料理を作ってもらって「乾杯!」と簡易なお祝い程度をしていた。
今回は「二人だし、食事に行こう」という事で、バスに乗ってでかけた。
繁華街まで行くでもなく、途中の通りでバスを降り、その町を歩きながら店を物色しつつどの店で食事をするのか、あちこちの店を外から覗き込んで、今日に似合う店を見てまわる。
かなりの店(10軒程度?)を覗いて、あるお店に入ってみる。
まあ、普通の居酒屋だが、お客さんはかなり入っている。
どんどん注文されているのを聞きつつ、遅れまいとビールと少しの食事を注文する。一通り食事を済ませたところだが「満足!」という訳でもなくとりあえず「2軒目に行こう」と、店をでた。
次の店は先程気になって、何度も外から覗き込んだ店だ。
店先の黒板に書かれた、ワインの説明(読んでもわからない)や、メニューがあるが、よくわからず思い切って入ってみた。
この店は「イタリアン」との雰囲気のとても小さなお店でホスト風の若い男性が迎えてくれた。
店にはカウンターが8席、テーブル(6名)が1テーブルで、お客は誰もいない。
「イタリアン」なんて縁がない私達にはメニューを見ても名前から料理が連想できず、店主にあれこれ「希望」を伝えてみると、魔法のように次々に食べたことのない料理が私達の前に並んだ。
「これはなんだ?!」
本当に新しい体験だった。
「バーニャカウダ」が好きという妻が「何か料理をつくって頂けませんか?」というと、「バーニャカウダ」とは違う「海老とマッシュルームのオイル煮」というのが出てきた。
巷でいう「アヒージョ」に近いらしいが、「アヒージョ」と言われても私達は知らない。
「こんな食べ物があるのか?!」と心から驚いた瞬間だった。
今まで食べたことのない料理と、味わったことのない美味しさ。
ホスト風の店主との会話も、とても楽しめた。
結局、3時間ほどの滞在時間に他のお客さんはひとりも来店しなかった。
本当においしい体験だった。
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